有酸素運動と筋トレはどちらを先に行う?注意点や、おすすめの運動メニューを紹介

2023年9月1日

有酸素運動は三大トレーニングと云われている「筋力トレーニング」「ストレッチング」「有酸素運動」の内の1つで、生活習慣の中で一番身近にある運動です。
言ってしまえば、通勤/通学、買い物なども含まれ「歩く」という動作自体が有酸素運動になります。しかし、それがトレーニングという視点から考えると様々な方法や強度設定などが存在し正しい知識の元で行うことによって効果は更に上がります。その有酸素運動についてみてみましょう。

●有酸素運動と筋トレの違いは?

有酸素運動とは?

有酸素運動ってどういう運動?と、質問された時に多くの人はこのように答えると思います。
「ウォーキング」「自転車」「ジョギング/ランニング」「水泳」。これは全て正解です。しかし、記載したものはあくまでも種目であり、身体の運動に対しての答えとはなっていません。なかなかそれを答えるのは難しいのですが、簡単にいうと「長時間同じ(一定)フォームで続けられる運動」を有酸素運動と言い分けられます。なので、非常にシンプルという意味では運動を始めようと思われる方にとって敷居が低く、ウォーキングなど普段行っている事が含まれるので取っ付きやすい運動と言えます。

筋トレとは?

筋トレとは、有酸素運動に対し無酸素(長時間持続しない)運動です。その名の通り、筋肉をトレーニングするための運動であり、別名「レジスタンストレーニング(筋肉に抵抗を与えるトレーニング)」や、「ウエイトトレーニング(重りを持って鍛えるトレーニング)」と呼ばれたりします。
一概に筋トレと言っても、筋肉を大きくする目的で行うトレーニングや、筋肉の持久力を高める目的で行うトレーニングや、姿勢を整える為に筋バランスを整えるトレーニングなど、様々なトレーニングがあります。

●有酸素運動の効果

有酸素運動の効果①

有酸素運動の効果の1つとして脂肪燃焼が取り上げられます。酸素を使って脂肪や糖質を燃焼させ、エネルギー源とする運動です。運動強度心拍数で設定しますがきつすぎない程度になりますので、長時間行うことができます。そのため糖質より脂肪が主なエネルギー源となりやすく、体脂肪燃焼が期待できますのでダイエットには必須の運動となっています。

有酸素運動の効果②

生活習慣病の予防・改善というのも期待できます。有酸素運動を行うことによって全身の血液の流れが良くなります。同時に心臓も強化され栄養素が全身に巡り、生活習慣病の予防と改善に大きく貢献します。また、運動強度を大きく上げなくて良いというのも後押ししてくれるはずです。
低~中くらいの強度で定期的に行うことをお勧めします。

有酸素運動の効果③

心肺機能の向上も、有酸素運動の効果と言えます。
心肺機能というのは簡単に表すと持久力というものに該当します。スポーツ競技者で記録を狙う場合は最高のパフォーマンスを長時間維持するために持久力の向上は必要不可欠と言えます。
もちろん一般の方でも、日常生活で「疲れやすい」「風邪を引きやすい」などという場合もこの持久力=体力という部分に大きな影響があると言えます。
②でも記述しましたが、有酸素運動を行うことによって心臓や血管が強化され栄養、血行が全身を駆け巡ります。その効果から抵抗力/免疫力の強化によって風邪を引きにくくなったり、肉体疲労が薄くなる効果が期待できます。

●筋トレの効果

主な効果としては今ある筋線維をより強く太い線維に作り替えます。これが筋力アップに繋がったり、基礎代謝アップに繋がったり、骨格の保持に使われたりしていきます。サイズはもちろんのこと、力強さも変化するのでトレーニングを重ねることでより重たいウエイトを持ち上げられるようになります。トレーニングには大切な7原則があります。筋力アップする為には「過負荷の原則」に従い、日常生活で扱うウエイトよりも重たい重さでトレーニングが必要です。

有酸素運動と筋トレ、どちらを先に行う?

初めてジムで運動する方・本格的にトレーニングを開始する方など、初心者が何も知らずに運動する時、ふと疑問が生まれると思います。運動の種類に「有酸素運動」と「筋トレ」があるのは知っているけど、どちらを先にやれば良いのでしょう。その答えは、「筋トレが先」です。何故なら長時間持続させる「有酸素運動」のほうが消費カロリーが多いからです。つまり、しっかり有酸素運動をしてから筋トレをしようとすると、エネルギーを使い切った状態で、もはや重たいものを持ち上げるエネルギーが残っていないのです。

有酸素運動の後に筋トレを行うとどうなる?

有酸素運動とは、軽い負荷の動作を長時間繰り返す運動です。運動時間が長いほど、消費エネルギーも多くなり、小さな力ですがその持続力は長時間続きます。筋トレとは、重たいものを短時間動かす運動と言えます。これは大きな力が必要ですが、その持続力は短時間しか保たないというものです。
先に有酸素運動をしてしまうと、長時間の運動で消耗した後に大きな力で重りを持ち上げなければならないので、元気な状態と比べ、スタミナ不足で最大のパフォーマンスが出せないのです。

●おすすめの有酸素運動メニュー

おすすめの有酸素運動メニュー①:ウォーキング

常日頃から行っている歩くという動作ですが、これを運動として取り入れる場合は少し意識する事があります。
1、姿勢:背筋を伸ばし綺麗な姿勢を保ちます。
2、歩幅:いつもより気持ち歩幅を広くし、踵からしっかりと歩きます。
3、腕:上半身では腕の振りを意識していきます。慣れてきたら90°に曲げた肘を後ろまで引きダイナミックに歩きます。
よりウォーキングに対して詳しく記載している記事はこちら→ ウォーキングの効果とは?正しいやり方と注意点も解説

おすすめの有酸素運動メニュー②:もも上げ・フットワーク運動

心拍数が上がりやすく、ダイエットに効果的な運動です。
腕を振りながら膝を腰くらいまで上げ、瞬時に反対側の膝と入れ替えます。これをリズミカルに交互に繰り返していきます。シンプルで単調になりがちと感じたらその後に足を開いて閉じるジャンピングジャックという動きも入れると面白いかもしれません。
1、もも上げ10歩(右、左、右、左…で交互に数えて10回)
2、ジャンピングジャック(オープン・クローズ)5回を繰り返し
3、1に戻る これを数セット繰り返し

おすすめの有酸素運動メニュー③:踏み台昇降運動

ウォーキングは屋外で行うのが殆どですが、似た効果として踏み台昇降運動を屋内でも実施できます。専用の台の代替として安定して滑らない低い椅子や高さの出る雑誌などでも代用がききます。
1、左右どちらかの足から台の上に上ります。
2、先に上った方の足から下に降ります。
3、腕を振る事によって運動量があがります。
※注意点
・上る時は踵から足の裏全体が台に乗るようにします。つま先だけにならないように気を付けてください。
・目線は遠くを見ます。慣れるまでは足元が不安なので足元を見て構いませんが、それが癖付いてしまうと動きが小さくなり、姿勢も崩れます。慣れてきたら目線は正面。遠くを見るようにしてみましょう。

おすすめの有酸素運動メニュー④:階段走

駅階段やアパートやマンションの階段を意識的に使用するのも運動効果として有効です。
危険性がありますので走ることは避けつつ、いつもより気持ち早く階段を上がるというのはエネルギー消費も高く、足腰の強化にも繋がります。

おすすめの有酸素運動メニュー⑤:ステッパー

家庭内運動器具としてステッパーも良い有酸素運動効果を得られると思います。スペースを取らず、使用するのは足だけなので”ながら”が行えるのも魅力の1つです。
また、ふくらはぎや腿(もも)前にも刺激が入り、下肢の血流が促進されるので浮腫みの改善にも効果的です。

有酸素運動は1日何時間?

より効果が高い有酸素運動は開始後15分前後と言われています。もちろん消費カロリーの事を考えると長ければ長い程いいですが、1時間も2時間も続けるのはかなり厳しいと思います。
一番大事なのはコンスタントに続けることです。時間と日数を少しづつ増やしていきましょう。
目的によって異なりますが、最終的に20分~30分の有酸素運動を週に3回~4回実践しましょう。1時間を大きく超える運動は負担もかかりますので一気に行わないように気を付けましょう。とにかく続けることを意識してみましょう。

●おすすめ筋トレメニュー

筋トレ紹介①:スクワット(大腿四頭筋)

下半身の代表的なトレーニングとしてスクワットは有名です。ももの表の筋肉「大腿四頭筋」をはじめ、ハムストリングスや大殿筋など多くの筋肉を使用します。
1、足幅は腰幅と同じにし、膝がつま先より前に出ないように後ろに座るように腰を下ろしていきます。
2、腿が床と平行になるところまで下ろし、息を吐きながら押し上げていきます。
バランスが取りにくい場合は歩幅を広げると安定しやすくなります。膝関節だけの動作にならないよう、股関節もしっかり動いているか確認しましょう。
よりスクワットに対して詳しく記載している記事はこちら→ 太ももの筋肉を鍛えるトレーニングを徹底解説!効果的なやり方や注意点も紹介

筋トレ紹介②:ヒップリフト(大臀筋)

下半身の後面としては「大殿筋」をメインに、ハムストリングスを鍛えられる多関節運動を紹介します。スクワットと使用箇所は一部重複しますが、関節運動が股関節の伸展方向の動作になるので使用される筋線維の角度は異なります。
1、仰向け姿勢で膝は三角形に準備をし、膝と肩が一直線になるように足裏で地面を押していきます。
2、お尻を締め、充分に負荷を受けたらゆっくりと元の位置に戻ります。
腰を痛めないように動作時には腹部にも力を入れて、体幹も安定させるのが重要です。足の位置によってかかる負荷が変わりますので、意識しづらい方は一歩足の位置を体に近づけましょう。
お尻を鍛えるトレーニング方法に関して詳しく記載している記事はこちら→ お尻痩せしたい!お尻が大きくなる原因やNG習慣、効果的なエクササイズも紹介

筋トレ紹介③:ダンベルベンチプレス(大胸筋)

上半身で最も高重量を扱える筋肉のひとつが「大胸筋」です。主に前方に押し出すように筋肉を動かす際に力を発揮しますが、重力方向を考慮する必要があるため仰向けで行う種目です。
1、仰向け姿勢で両手を天井に向けて伸ばします。そこから胸の横を通りながらダンベルをゆっくり降ろしていきます。
2、胸を広げるようにゆっくり下ろし、胸の筋肉に伸びを感じたら、息を吐きながら押し戻します。
肩関節だけの動きにならないように、ダンベル軌道は胸の横を通りながら行います。
大胸筋の筋トレに関して詳しく記載している記事はこちら→ 大胸筋の筋トレ方法!メリットや効果も解説

筋トレ紹介④:ダンベルベントオーバーロウ(広背筋)

背中の筋肉は面積としては上半身で最大です。主に引っ張る力として働きます。重力方向に対し引く向きに負荷を与える為に、うつ伏せまたは前かがみ姿勢で行う種目です。
1、前かがみ姿勢でダンベルを前方に下ろします。肘から引きながら、体の側面を通りながら引き寄せ、胸を張ります。
2、寄せた背中をほどきながら、ゆっくり戻していきます。
腕の力に意識が向きやすいので、背中を使っている感覚を持ちながら、筋肉の収縮をしっかり感じましょう。
背中の筋肉を鍛えるトレーニング方法に関して詳しく記載している記事はこちら→ 背中の筋肉を鍛えるトレーニング方法

筋トレ紹介⑤:シットアップ(腹直筋)

「腹直筋」の種目として有名なものは、「シットアップ」です。起き上がりきる種目の為、上部下部の筋肉までしっかり鍛えることができます。
1、足をひっかけるまたは誰かに押さえて貰いながら固定する。両手は頭の後ろに置き、息を吐きながら上体を起こしていきます。
2、その名の通り「シット(座る)」姿勢まで起こしてから、ゆっくり下ろしていきます。
腰を反らせる「腸腰筋」という筋肉も働きやすいので、腰を痛めないように気を付けましょう。
腹直筋のトレーニングに関して詳しく記載している記事はこちら→ お腹の筋肉の種類は?腹筋の部位ごとの正しいトレーニング方法をご紹介

●運動効果を高めるためのポイントと注意点

ポイント・注意点紹介①

トレーニングの7原則にある「全面性の原則」になります。特定の偏った箇所だけではなく、全体的にバランスの良いトレーニングを行うことが大切です。体力アップでも、競技力アップでも、ダイエット目的でも、上半身と下半身、また前面と後面をバランス良く鍛えることが好ましいです。上記ご紹介した筋トレでは全身の大きな筋肉群を5か所選定し、ご紹介しています。

ポイント・注意点紹介②

筋肉痛になった際は無理にその部位を鍛えるのではなく、ストレッチを行ったり休息も必要です。筋肉痛の箇所を続けて鍛えると運動効率が下がるだけでなく怪我の原因にもつながります。有酸素運動は毎日行っても大丈夫ですが、筋トレは1日おきや2日おきの実施がお勧めです。筋肉の回復には48~72時間かかると言われています。プロテイン等のタンパク質を補給することで回復の効果を高められます。

ポイント・注意点紹介③

有酸素運動の時間や、筋トレの重さ・回数などは運動生理学に基づき、正しい知識を持ってメニュー作りをすることをお勧めします。前述の「有酸素運動と筋トレの順番」であっても間違った順番で行うことでトレーニング効果が低下する恐れがあります。トレーニングの順番や種類・反復回数なども理論に基づき選定しましょう。はじめは専門知識を持ったパーソナルトレーナーにアドバイスを求めるのが良いでしょう。

●まとめ

いかがでしたでしょうか。一番身近にある運動である有酸素運動。
身近にあるからこそ慣れによってアプローチが難しいのはあると思いますが、ほんの少しだけでも工夫をすることによって効果が歴然と変わってきます。
筋力トレーニングも同じですがとにかく自分のペースで続けることが第一です。
自分の出来る範囲で頑張ってくださると幸いです。

執筆者:講師B

指導歴18年のINSPA社員。
INSPAのヨガ養成部門「アカデミア」の講師として、身体の基礎知識や解剖学など一から研修し、未来の輝くヨガインストラクター・トレーナーの育成を手がける。
‣保有資格
JHCAフィジカルコンディショナー
ラディカルフィットネス:ファイドウ オフィシャルトレーナー
ラディカルフィットネス:ユーバウンド オフィシャルトレーナー
全日本剣道連盟 剣道四段 剣道指導者
‣指導実績
フィットネスクラブでの指導
累計スタジオレッスン本数3,500本

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